『3 ００（スリーハンドレッド）』という映画をご覧になったことはありますか？ジェラード・バトラーがレオニダス王として主演を務めた、かの壮大な叙事詩映画です。あの映画のワンシーンで、女性のオラクル、劇場では神の世界と人間のそれとの間のつながりを持つ存在のもとを、スパルタンのリーダーが訪問した場面があったことを覚えていらっしゃるかもしれません。オラクルの役割は、神からのメッセージを受け取り、それを人々に伝えることです。その預言者は、映画の中でこれを実際に行います – 彼女は神の言葉を王に伝えます。
ブロックチェーンでは、同じような役割を果たすオラクルがあります（ブロックチェーンのオラクルは、ショールに覆われた女性ではありません）。ブロックチェーン内のオラクルは、実社会のデータにアクセスし、その情報をブロックチェーンに渡すエージェントです。ブロックチェーンだけでは外部の世界からデータを取得することはできないため、それらに情報を提供するにはオラクルが必要なのです。オラクルなしには、実世界のデータを必要とするブロックチェーンはその実力を発揮できないばかりか、その目的を果たすことすらできなくなる可能性があります。したがって、オラクルは多くのブロックチェーンネットワークにとって不可欠です。
XankのOracleシステム
Xank-SDRレートでステーブルペイ取引を実施するためには、2ビットの情報が必要です。
1. SDRレート
2. Xankコインの価格
Xankブロックチェーンは、現実世界の情報から隔絶されたネットワークです。「SDRレート」をGoogle検索したり、公式のIMF SDRウェブサイトからSDR価格を取得したり、ステーブルペイのXank-SDRレートを計算するためにXankが上場している取引所から手動でデータを取得したりすることもしません。このプロセスを自動化するために、オラクルシステムが必要なのです。オラクルシステムこそが、SDRレートとXankコインの価格をXankブロックチェーンに提供する仕組みです。
毎日正午（ロンドン時間）に、IMFは自社のWebサイトでSDRレートを公開します。Xankのオラクルシステムは、ステーブルペイ取引が稼働する上で必要な情報でアルSDRレートを、Xankブロックチェーンに提供します。SDRレートは公式のIMFウェブサイトだけでなく、他の複数の情報源からも取得されることが重要です。もし単一の情報源にのみ依存していると、この情報源が危険にさらされた場合、ネットワーク全体が崩壊する可能性があります。こうした事態を防ぐために、オラクルは実世界の情報、つまりSDRレートを複数の情報源からデータを取得し、Xankブロックチェーンに提供します。
ただし、これは全体像の一部にすぎません。Xank-SDRレートを決定するために、Xankコインの価格も必要です。Xankが世界の暗号通貨取引所、10カ所に上場しているとしましょう。オラクルは、10の取引所すべてからフィードを作成し、それらの平均がXank-SDRレートとして採用されます。
SDRレートと同様にオラクルは、1つだけではなく複数の取引所からデータを引き出します。その理由は2つあります。まず第１に、1つの取引所がXankコインの世界的な価格を正確に反映しているとは限らないことです。第２に、1つの取引所が攻撃を受けたり、何らかの理由でダウンタイムになっている場合、Xankコインの価格が誤って表示されたり、その算出に必要なデータを収集できなくなる可能性があります。そう、Xankブロックチェーンに実際の情報、つまりXankコインの価格を提供するのがオラクルなのです。
下のチャートでXDR/USDのレートを見てみましょう。これにより、SDRレート（ “XDR/USD Rate”）とXankコインの米ドル建て価格（ “Xank Price in USD”）を使用してXank-SDR価格（ “Xank Price in SDR”）を計算する方法がわかります。この一連のプロセスは、プロトコルではなくウォレットで行われることが重要です。
Looking at the first example of the XDR/USD rate, we can see that the oracle system makes it possible for us to retrieve the values for the XDR/USD Rate and the Xank Price in USD, both of which are necessary to calculate the Xank Price in SDR that is required for Stable Pay transactions.
Oracleシステムについて
私たちが上で論じたオラクルは自律的かつ透明性が高いものです。なぜなら、コードと情報のインプットの流れがパブリックに公開され、利用可能になっているからです。Dashの分散型オラクルの概念に触発されたXankオラクルシステムは、マスターノードレベルで実装されます。これにより、マスターノードのサブセットが、分散型オラクルとして機能するようにランダムに選択されます。
次回の記事では、Xankのオラクルフィードの冗長性対策について説明します。
