Xankのプルーフ・オブ・ステークアルゴリズムについて

X ankの基本理念は、実力主義ガバナンスです。これを暗号通貨関連の用語で表現すると、ネットワークの「最も有能かつ主体的」なノード達によってネットワークの合意が形成される、という意味になります。 プルーフ・オブ・ワーク(PoW)合意アルゴリズムを使用するビットコインおよびDashとは異なり、Xankはプルーフ・オブ・ステーク(PoS)合意アルゴリズムを採用することを決定しました。プルーフ・オブ・ステークは、ネットワーク内で最も多くのタスクを実行したノードにインセンティブを与えます。したがって、実力主義を形成します。

 

 
ノードとマスターノードのステーキング

Xankのプルーフ・オブ・ステークシステムには、ブロック報酬の70%を共有する2種類のステーカー(訳注:自己資金を投資し、ノード管理を自発的に行っているノード管理者。ネットワークに投資している、という意味で投資家のような存在)がいます。

ステーキングノード—ネットワーク上のトランザクションを検証し、Xankコインをウォレットに保持する役割を担っているノードは、ノードソフトウェアの一部です。それらはネットワーク上のステーカーとしても知られています。ネットワークのデフォルト設定では、全ブロック報酬の35%がネットワークのステーカー達に送付される設定になっています。これは、ネットワークへの積極的な参加を促進するためのものです。

マスターノード — 常にやりとりしている残高を1000 Xankコイン以上に維持しているノードをマスターノードと呼び、PoSマイニング活動などのネットワークを操作および維持するために必要なメカニズムを統括しています。これらのノードはコインをステークしており、それにより投票権をネットワークから提供されます。そのため、これらのノードは、ネットワーク上の決定に参加する投票者としての役割も担います。ネットワークのデフォルト設定は全ブロック報酬の35%をネットワークの有権者に送付される設定になっています。

前述のように、これらのノードはブロック報酬インセンティブの70%を共有します。デフォルトでは、このシェアはノードタイプごとに35%で均等に分割されますが、ネットワーク条件によっては、2つのタイプのノードは相互補完(シーソー)関係にあるため、この分割は異なる場合があります。

 
シーソー型報酬変動メカニズム

シーソー型報酬変動メカニズム(Seesaw Variable Reward Mechanism)はもともと 暗号通貨PivX に実装されていました。彼らの発行したパープルペーパーにその内容が記述されています。このメカニズムを実装した目的は、ネットワーク報酬が不均衡にならないように、有権者と投票者の間で最適な均衡を恒久的に実現することです。

シーソーの論理は簡単です。ネットワーク上のマスターノード数が増加すると、それらに割り当てられる報酬の割合は減少し、ステーカーの報酬は比例して同じ量だけ増加します。稼働中のマスターノードはネットワークの円滑な運用にとって重要ですが、稼働中のマスターノードの数が多すぎるとXankコインの流動性に支障をきたします。なぜなら、各マスターノードはネットワークに流通しているXankから 1,000Xankをロックするため、Xankコインの流動性を抑えてしまうためです。

ネットワークがステーカー達により寡占状態になると、シーソーメカニズムは、投票者がネットワークのマイニングソフトウェアを操作するための追加のコスト、リスク、および時間を引き受けるものであるため、投票者に対して報酬バランスが崩れてしまいます。このフェーズにおいて、ネットワーク運用コストが満たされたときにブロック報酬の分配が均衡に達します。変動報酬メカニズムを有することで、ネットワークハードウェアまたは帯域幅コストの増加が起こるときなど、ネットワークをとりまく環境が大きく変化しても、新たな均衡点を設定し、そこにむけて運営体制をなめらかに変化させることが可能になります。

 
マスターノード投票権

どのマスターノードオペレータも、ネットワーク上で投票権を有しています。ネットワーク運用に必要な必要なハードウェアとソフトウェアを維持することとは別に、マスターノードは最低1,000のXankコインをステーク(賭ける、預け入れる)必要があります。これは、投票権を獲得するための最低条件でしかなく、オペレーターはまだ投票権を得ることができません。Xankの実力主義ガバナンスに基づいた評判システムで最低スコアを満たすことで、投票権を得ることができます。

今後の記事では、Xankの自己主権アイデンティティとXank評判指数について説明します。要約すると、投票者ごとに投票の重みづけがなされますが、それを設定している指数が評判指数です。投票者は、他のノードの判断によりランク付けされます。評判指数が高ければ高いほど、彼らの投票はより多くの重みづけがなされます。これにより、高い格付けをもつオペレーターは、ネットワーク上の費用管理やガバナンスに大きな影響を与えることができます。

評判指数に基づいてオペレーターが評価される際の基準は、複数存在します。それらは、Xankホワイトペーパーで概説されているサービス証明(PoSv)、実力証明(PoM)、および社会的証明(PoSc)の3つの柱で構成されています。これらは、Xank憲章に定められているXankネットワークにおける原理原則です。

複数のマスターノードを操作しているとしても、ノードオペレーターが得られる投票権には上限があります。

オペレーターが取得できるマスターノードの数に、上限はありません。しかしながら、自己主権アイデンティティシステムにより、マスターノードオペレーターがいくつのマスターノードを運用していようとも、評価により重みづけされた投票権はひとつのみしか有することができません。」

Xank Whitepaperからの抜粋

つまり、マスターノード運用者は、運用するマスターノードの数に関係なく、1つの投票権を有します。この仕組みを支えているのは、ノードオペレーターごとに割り当てられている、ネットワーク上に公開されているアイデンティティーの仕組みです。

 
ステーカーのベネフィットと責任

ステーカーは単にトランザクション検証ノードソフトウェアを実行するだけでなく、Xankコイン残高をプラスに保持する必要があります。トランザクション検証ノードは、Xankエコシステムで重要な役割を果たします。トランザクションを検証することによって、現状を適切にフィードバックし、そのデータを元にネットワークが適切に運用されしていることを、すべてのマスターノードが監視しています。ネットワークの稼働を支えるステークホルダーを監視し、ネットワークの現状をネットワーク上のすべてのユーザーが確実に把握できるよう、冗長性の層を追加して貴重な機能を提供しています。

ノードを運用する人が増えるほど、ネットワークは分散化されます。彼らの努力はプロトコルレベルで認識され、ブロック報酬インセンティブが割り当てられます。それが、彼らの報酬になります。各ステーカーは、ステークしたXankコインの量に比例したブロック報酬の配分の割合を受け取ります。

 
実力主義ガバナンス

プルーフ・オブ・ステークマイニングは、プルーフ・オブ・ワークマイニングほどリソースを浪費しません。また、マイナーが数ヶ月ごとに機器を買い換える必要もありません。また、51%攻撃の対象にもなりません。ネットワークにすでに参加しているユーザーが、ネットワークの運用を支える側に回るためには、自身が有しているXankコインをステークする必要があるのです。これにより、ネットワークの管理が倫理的に行われる環境が生まれるのです。

インセンティブを適切に組み合わせることで、ネットワークに最大の利益がもたらされます。その立役者となるのが、ネットワーク全体の利益と、自分自身の利益を一致させることができるユーザーです。Xankのプルーフ・オブ・ステークアルゴリズムは、シーソーメカニズムと共に、実力主義ガバナンスを実装する上で有効なインセンティブの組み合わせを提供していきます。

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Creator & Chief Scientist @XankMoney. Founder @Hycom & @Hycare. Entrepreneur. Developer. Designer. Writer. Blockchainist. Kosdaq IPO. https://ryuhyun.kim/

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